ロリュオス遺跡群にあるバコンは,三重の周壁に囲まれた寺院で881年に建立された。 伽藍周囲に環濠を巡らした最初のピラミッド式寺院として知られている。 規模はロリュオス遺跡ロレイ,プリア・コーよりも大きい。 881年にインドラヴァルマン一世によってロリュオス都城の中心寺院として建てられた。 アンコール期における寺院建築の進化の過程において、砂岩でつくられた大型の山岳型寺院として最初のものだ。 建築としてはプレア・コー様式に属する。基壇(特に第一層)の重量感に比べて中央祠堂が小さく軽く感じられるその構成も、 進化の一過程としてとらえられるだろう。中央祠堂付近からの眺望はすばらしく、人工の山と呼ぶにふさわしい。