秋葉総本殿 可 睡 斎(かすいさい)
可睡斎は、静岡県袋井市久能にある曹洞宗の寺院。山号は萬松山。本尊は聖観音
江戸時代には「東海大僧録」として三河国・遠江国・駿河国・伊豆国の曹洞宗寺院を支配下に収め、関三刹と同等の権威を持つ

 11代目の住職仙麟等膳(せんりんとうぜん)和尚は、幼い徳川家康とその父を戦乱の中から救い出しかくまいました。  その後、浜松城主になられた徳川家康は、親しく和尚を招いて旧恩を謝し、 その席上でコクリコクリと無心にいねむりをする和尚を見て徳川家康はにっこりせられ  「和尚我を見ること愛児の如し。故に安心して眠る。われその親密の情を喜ぶ、和尚、眠るべし」と申されました。  それ以来仙麟等膳(せんりんとうぜん)和尚は「可睡和尚」と称せられ、後に寺号も東陽軒から「可睡齋」と改められました。


山門

  
山門を過ぎ石段を登ると新築の仁王門


可睡斎は600年前(応永8)如仲禅師により開創された曹洞宗屈指の名刹です。
 

瑞龍閣入口に掛かる木魚

  
輪 蔵                        庭にたつ慈母観音像


本 堂

  
本尊    聖観世音菩薩


位牌堂

  
大黒天   大黒様は大地を象徴している

 
大きな下駄が奉納されている前の石段を登って御真殿へ

  
石段の途中に建つ烏天狗の像
秋葉三尺坊大権現様の御本躰をおまつりしてある御真殿では、毎日ご信者のご祈祷を行っており、
家内安全・火災消除・商売繁盛・交通安全・厄除け等のご祈祷を受け付けている。
烏天狗の姿をしている事から秋葉信仰と共に天狗信仰がある。
 

御真殿
秋葉三尺坊大権現様の御神躰をお祀りしていることから火防霊山、秋葉信仰の総本山として広く知られている

三尺坊様は、奈良・平安時代、信州に出現された実在の僧で、二十七歳の時に、 一切衆生を救済したいと発願し百日の断食と二十一日の不動三昧の護摩の秘法を修行し、 満願の日に観音様の三十三化身の一つである迦楼羅身(かるらしん)となられ、無量の神通力を得られました。そして、 静岡県春野町の秋葉山に降り立ち、全国の秋葉霊場の総本山とされました。明治維新、明治政府令により、 秋葉山秋葉寺(あきはさんしゅうようじ)が廃寺取り壊しになった時、三尺坊様の御身躰は可睡斎にお移りになられました。 それ以来、当山は全国の火防の総本山として信仰されております。