美濃市:「うだつ」の上がる街並み
美濃市街地には江戸時代中期から明治初期の「うだつ」の上がる家を中心とした古い町並みが保存されている

岐阜県美濃市の重要伝統的建造物群保存地区
江戸時代に領主・金森長近によって造られた歴史的景観が現存されている

「うだつ」とは、屋根の両端を一段高くし、火災の時の類焼を防ぐ防火壁のことで、後に装飾が施され富の象徴と言われるようになった
「うだつが上がらない」の語源です

江戸期を通じて美濃和紙を中心とした商業が盛んで、裕福でないと上げられなかった「うだつ」(防火壁)の上がる家が並ぶ

旧今井家
最も古い形のうだつ軒飾りが上がっている。鬼瓦は小さく、破風瓦の下に懸魚が見られません。
最も大きな特徴は破風瓦を左右に二枚ずつしつらえている。
鬼瓦が小さく、破風瓦の下の懸魚もない簡素な造りは、最も古いうだつ軒飾りの形式です。大きな特徴は、破風瓦が左右に2枚で構成されている点。他家は左右1枚ずつになっています。
住宅は、江戸時代中期(18世紀末)に建てられた市内最大規模の商家で、間口12間(約22メートル)、奥行8間(約14.5メートル)、建坪96坪(316.8平方メートル)で、中2階の構え。
中庭には涼やかな音を奏でる「水琴窟」が埋められ、しっとりした和情緒を堪能できます。