諏訪湖を望む丘の上に建ち、山門から境内まで樹齢七百年以上といわれるサワラ並木が続く 厳かな雰囲気の境内には、由布姫を祀った供養塔が建てられています
諏訪藩主の信仰も厚く観音院を祈願所としていた。 大昔諏訪湖で漁夫の網にかかって拾われ、ビクに安置して帰ったと言われています。 そのいわれにより今もなおビクの上に安置され、観音堂の内陣の厨子の中に秘仏として人々の信仰の対象となっている。
これは、小説「風林火山」(井上 靖著)の中での由布姫として登場する諏訪のお姫様が当院で療養していたと描かれているため、 昭和38年(1963)に供養塔を建立しました。 この姫は諏訪頼重の娘で、武田勝頼の母にあたりますが、実名・本名は残されておりませんのでそれぞれの作者によって 「諏訪御寮人」「湖衣姫」などと呼称されています。 そこで、ここでは井上靖先生の小説によって重要な舞台として描かれているため「由布姫の供養塔」としています。 塔は正室の三条夫人の宝篋印塔(ほうきょういんとう)を模してあり、石質も同じ佐久石ですが、大きさは正室に遠慮して半分の高さです。