茅野市尖石縄文考古館
尖石縄文考古館は、国特別史跡「尖石遺跡」を中心とする史跡公園のにあり、館内には、
国宝「土偶」(縄文のビーナス)を中心に、たくましい力動感あふれる豪壮な土器や
黒曜石で作られた精巧な石器など2000点余りの縄文時代の遺物が展示してある。

   フロントのあるガイダンスルームに展示された近在出土の土器


常設展示室 A
  
尖石遺跡・与助尾根遺跡発掘の歴史

  
尖石遺跡出土の土器類と発掘の歴史が展示




常設展示室 B

縄文のビーナス(国宝)と仮面の女神(重要文化財)
部屋に入る前から胸の高まりをおぼえる

 
国宝の土偶と重文の土偶(実物)が展示されている


近くの棚畑遺跡から出土した縄文時代中期(4000〜5000年前)の土偶で、我国最古の国宝
集落の中央広場の小さな穴から、完全の形のまま埋納された状態で出土


国宝 「土偶」 (愛称 「縄文のビーナス」 )
  
 一般に土偶は女性像が多く、安産や子孫の繁栄を祈る祭りや儀式に使われたと思われる
 全長27cm、重量2.1kgの土偶の頭部は平らで文様があり、帽子を被っている姿とも、髪型であるも言われる
 使用された粘土に雲母が含まれていたため、金色に輝いて見える (画像クイックで拡大可)

腕は左右に広げられて手などは省略されている、胸は小さくつまみ出されたようにつけられているだけ、 その下に続くお腹とお尻は大きく張り出しており、妊娠した女性の様子をよく表している



「仮面土偶」 は、愛称は 「仮面の女神」 重要文化財

  
縄文後期の 「仮面土偶」 が発見されたときの状態を再現した模型(左)             (画像クイックで拡大可) 国宝に決定

 「仮面の女神」の顔面は逆三角形の仮面をつけた表現で、細い粘土紐でV字形に描かれているのは眉毛を表現し、 その下には鼻の穴や口が小さな穴で表現されている。 体には渦巻きや同心円、たすきを掛けたような文様が描かれ、足には文様はなく、よく磨かれている。 この土偶は、土器と同じように粘土紐を積み上げて作っているため、 中が空洞になっている。こうした土偶は中空土偶と呼ばれ、大形の土偶によく見られる形態である。

常設展示室 C

八ヶ岳山麓の縄文文化 5000年〜4000前の装飾を施された土器類

  
黒曜石で造られた矢じりや刃物                 様々な種類の装身具

  
まつりの道具類                       縄文の衣服

  
見事な大型の縄文土器




特別展示室

縄文文化を中心とした特別展示


縄文の地域の違いを説明

  
地区固有の特徴をもつ土器

  
人面表現のある土器       長峯遺跡出土の土器      四つの突起がある土器


顔面付吊手土器  堅石遺跡出土

  
喫茶室には美味しそうなケーキが・・・我慢・我慢


与助尾根遺跡

館の裏手にある遺跡住居へ


考古学館2階より見た復元住宅


与助尾根遺跡は縄文中期の竪穴住居跡28箇所が発掘、6棟が復元

  
復元住居の内部
住居の周辺にはナラ、クリなどの実を付ける落葉広葉樹の森が広がっている


縄文人の暮らしが体験できる


尖 石 遺 跡
尖石縄文考古館前の道路を挟んだ南側にある縄文時代の遺跡

竪穴住居址と石囲い炉址
180余の竪穴住居が確認され、数多くの土器、石器等が出土している


尖 石

尖石」 は高さ1.1mの三角錐型の石で、右肩に樋状の溝があり磨かれた跡がある 縄文人が石器を研いだ砥石だろうと思われる、 東方に八ヶ岳の赤岳を祭ったご神体だろうとも言われ、 尖石遺跡の名はこれに由来する




研磨跡がはっきりと見られる