東京都八王子市にある標高599mの山、都心から近く、年間を通じて多くの観光客や登山者が訪れる
高尾山は、元来は修験道の霊場であり、真言宗智山派大本山高尾山薬王院有喜寺の寺域となっている。 高尾山という名前から真言密教の聖地の一つ・京都高雄山神護寺に見立てられたこともあり、天然の森林が守られてきた。 中世には、八王子城主北条氏康・北条氏照親子がこの山を保護し、氏照による「本山の竹木の伐採を禁じる」という制札が薬王院に残されている。
天狗は飯縄大権現様の眷属(随身)として、除災開運、災厄消除、招福万来など、衆生救済の利益を施す力を持ち、 古来より神通力をもつとされ、多くの天狗伝説や天狗信仰があり、神格化されている。 高尾山は、飯縄信仰と共に天狗信仰の霊山としても知られている。 高尾山は修験道根本道場として知られており、山伏修行が随時行われ、昔は山伏が深山幽谷に籠もって難行苦行を重ね、やがて高尾山の霊気と融合して、 呪力、験力を体得して大先達となり、山伏の姿が天狗と同一視されることも多い。