そんな折り、稲荷神の御神体が光を放ちながら海を漂ってくる…という神秘的なできごとが起こり、畏れた人々は、 現在の地に社殿をつくり、御神体を祀ったとか。結果、波風がおさまり、築地の埋め立て工事は無事に終了。
境内には市場関係者から奉納された石碑、「海老塚」「すし塚」「鮟鱇(あんこう)塚」「活魚塚」「玉子塚」そして「蛤(はまぐり)石」の六つが並ぶ。 いずれも供養のために 納められたものだ。自社仏閣に石碑はつきものだが、これらの供養碑は市場を氏子とする波除稲荷神社の特徴とも云える。 玉子塚などは見ているだけで笑みがこぼれてしまう微笑ましさである。