長岳寺(ちょうがくじ)は奈良県天理市柳本町にある高野山真言宗の寺院。 山号は釜の口山(かまのくちさん)、本尊は阿弥陀如来、開基(創立者)は空海(弘法大師)とされる。 日本最古の歴史の道といわれる山の辺の道のほぼ中間点に位置している。釜口大師の名で親しまれている。
長岳寺に伝わる地獄図です。法量の大きさ、図柄の精緻さ、各場面の描写の素晴らしさ、内容の豊かさは他に例を見ません。 9幅の軸から構成されていますが、全体が1枚の絵となっています。 内容は図の上部全体に十王裁判図(合わせて十三仏) 、図の中程から下部にかけて、冥界の入り口である墓地、罪問間樹、死天山、三途の川、奪衣婆、賽の河原、八大地獄、餓鬼道、 畜生道、修羅道など、すざましい情景が描かれ見る者の心胆を凍らせます。 第9軸は様相が一変して、 極楽より阿弥陀如来が聖衆を引き連れて極楽往生する人を迎えにくる、いわゆる聖衆来迎図となっています。 住職による解説