法 輪 寺
奈良県生駒郡斑鳩町三井1570


法輪寺は斑鳩の里の北方にあり、土地の名によって三井寺ともよばれている。三井(みい)の地名は古く、
聖徳太子が飛鳥の里より三つの井戸をこの地に移されたところから起こったと伝えられる

  
法隆寺東院から歩いて15分  交通の便は良くないが、このあたりは風致地区にも指定されて田園風景が良く残り、歩くのも気持ちの良い

   
三 重 塔 
三重塔として明治時代より国宝指定を受けていましたが、全焼してしまったためにその指定は解除された

焼失前の塔は斑鳩三塔の一つとして親しまれてきた塔は昭和19年に落雷で焼失。幸いにして仏舎利を拾得することができ、昭和50年、旧来の場所に創建当初と同じ姿で再建、
現在塔内には、塔の焼失時に免れたた釈迦如来坐像と四天王像(平安後期)をご安置している

 
金堂 : 宝暦10年(1760)の翌年に再建されたもの  収蔵庫が出来るまでは諸仏を安置 


講堂(収蔵庫) 本来、僧が勉強するためのお堂、現在の講堂は昭和35年耐火耐震の収蔵庫として改築

 
規模は縮小されているが、旧講堂の位置を踏襲して建てられている


本尊の薬師如来をはじめ七体の仏像をご安置し、出土瓦、伽藍図や塔の模型など公開している

  
左:薬師如来座像         中:十一面観音立像       右:虚空菩薩立像 

薬師如来坐像:飛鳥時代 木造 彩色 像高110.6センチ 重要文化財樟材の一木造 当寺の本尊で頭をまっすぐに起こし、施無畏(せむい)、与願(よがん)の印を結び、二重の宣字形台座の上に懸裳を垂下させて結跏趺坐している。 十一面観音立像:平安時代 木造 彩色 像高360.0センチ 重要文化財 講堂の本尊で、4メートル近い大きなお姿を収蔵庫の中央にご安置され、頭部から台座までを杉の一材から彫り出し、両肩を接ぎつけています 大きな眼、太い眉、厚い唇の力強いお顔には、平安前期の特色がうかがえる、全体に穏やかな作風を示しているところから、10世紀頃のものと考えられる。 虚空蔵菩薩立像:飛鳥時代 木造 彩色 像高175.4センチ 重要文化財 本尊の薬師如来とともに金堂にご安置、寺伝で虚空蔵菩薩とお呼ぶが、左手に水瓶をもち、 右手は屈臂仰掌しているお姿から、観音菩薩と称すべき。 樟の一木造りで、三段葺きの大きな反花の蓮華座の上に、両足をそろえて直立している。


  
妙見堂   秘仏の妙見菩薩立像をまつる
一年の除災招福と諸願成就を祈願する節分の日の星祭りや、毎月の護摩供などを行なう、行のためのお堂


地蔵堂  江戸時代の建物で、鎌倉時代末の石造りのお地蔵様をまつる   
小豆を甘く煮たものを柿の葉に載せて供える習慣が残っている


金堂