デルフィ考古学博物館
デルフィの聖域から出土した遺物を中心に所蔵
紀元前8世紀からデルフィが終焉を迎えるローマ時代までの彫刻、彫像、寄進された品々などが豊富に揃っている

  
博物館入り口   博物館の裏は切り立った岩山、前方の岩山の麓がデルフィの遺跡
この地域の宗教、政治、美術の歴史などを知ることができ、アルカイック期の展示品は見応えがある

大地のヘソ
  
アポロンの神殿に置かれた世界の中心「大地のヘソ」

 紀元前6世紀から、デルフィの神託(神さまのお告げ)で繁栄したデルフィにあり、世界の中心と信じられた「へその石」  当時はデルフィを世界の中心と信じていた  ここの博物館は直射日光入り、室内が明るい

  
この博物館で特に有名なのが「青銅の御者の像」 BC478年の作で
シチリア島の王が奉納したもの、19世紀末に発掘された物で完全な姿を残している

 
  この時代にこれだけの物、ただ驚き!!                             御者の立つ様子の図
デルフィ考古学博物館の作品のうちで最も有名な像                                           
数少ない青銅彫刻の一つで、1896年にアポロン神殿のテラスの北西角で発見された                                      


クラウディウポリス出身でハドリアヌス帝の寵愛を受けたと言う美少年アンティノウスの像
ハドリアヌス帝はその死を悼み、アンティノウスを神格化し、ギリシャの町々に彼の像を建てたと言う


白地ボウル「大地に神酒を注ぐアポロン」
白地技法による古代ギリシャの陶器。(BC 480-475年)  紀元前4世紀ごろにすでに酒も音楽もあったということに驚き

デルフィの守護神アポロンが左手に竪琴を持ち、右手で大地にお神酒を注いでいる。アポロンの向かいにはカラスがいる。 竪琴は盗まれた牛の償いにヘルメスから受け取ったもの。この琴はやがてアポロンからオルフェウスに譲られ、オルフェウス亡きあと、夜空の星となったと言う。 カラスはアポロンの使い。アポロンの妻コロニスの不義を見たカラスはそのことをアポロンに告げる。アポロンは妻コロニスを矢で射殺してしまう。 しかしそのことを後悔したアポロンの恨みで告げ口をしたカラスは真っ黒になってしまう。それまで白かったカラスはこの時から真っ黒になったと言う。


ブロンズ製の燭台


神託に使われたワインを入れた瓶(鍋) (ブロンズ製)
下から火をたき、神官がワインの蒸気(アルコール分)を吸い込みトランス状態になり
神託を行っていたのではないかと推測される


銀の牡牛像です     ほぼ実大の大きさ
1939年に発掘されもの、戦争や地震などの火災で木部は焼損しましたが銀の部分は残っている


室外にも何体もの像が  頭部が破損されていて・・・・


大理石の壁面を飾っていた彫刻 ダイナミックで力強い

  
     大理石で出来た棺                             博物館を出てデルフィの遺跡に向かう