アグリジェント Agrigento
神殿の谷 世界遺産
アグリジェントは、シチリア島南岸の丘陵斜面にあり、ラテン語名のAgrigentumをイタリア語にしたものが現在の名とされている。
古代ギリシアの植民都市マグナ・グレキアに起源を発する。その頃の遺跡が現在まで残っており、美しい景観となっている。
町の周辺の小高い丘には神殿があり、その中でも有名な「アグリジェント神殿の谷」では、
春になるとオレンジの木の花の香りが広がり、楽しむことができる。

  
アグリジェント遺跡出入り口

ジュノーネ・ラチニア(ヘラ)神殿

神殿の谷の東端の丘の頂上に建つ、BC460〜440年の神殿跡
カルタゴの進攻による火災と、中世の地震で全壊

  
25本の柱と柱の上の横木の一部が残っている、基礎部分には白く塗られた当時の漆喰のあとが残る


丘の下より見た修復中のヘラの神殿  南に広がる地中海と遺跡群の風景は心の残る景色だ


墓 所
ヘラの神殿からコンコルディア神殿に向かう道には自然の
岩(城壁にもなっている)に彫られたキリスト教徒の墓所
 
墓所として使われていた彫られた岩穴


何百メイトルも続く墓所の壁





コンコルディア神殿

大きく開けた丘の上に、海を背景にドーリス式神殿が建つ(画像クイックで拡大可)
前面6柱、側面13柱の完全な姿が見られる

 
コンコルディアとは「和解」「平和」「調和」を象徴するローマの女神のこと(神殿とは直接関係ない)
6世紀末、初期キリスト教の教会として使われていたため保存状態がよい


春にはアーモンドの花が咲き乱れ、古代ギリシア神殿が残るアグリジェンドは、ギリシアの詩人ピンダロスに「世界で最も美しき街」と称えられた。
紀元前6世紀ごろ、入植してきたギリシア人によって作られた街なので、多くのギリシア風の建造物が見られる。
特に“神殿の谷”と呼ばれるエリアには20もの神殿が残っている。
保存状態のいいコンコルディア神殿や紀元前6世紀ごろ建てられたヘラクレス神殿、地中海を一望できるヘラ神殿など美しい神殿を見ることができる。



エルコレ(ヘラクレス)神殿

アグリジェントのドーリス式神殿の中で最も古いBC520年の建築
円柱はたくましく、ヘラクレス名にふさわしい

 
正面に6本、側面が15本並んでいたが地震で倒壊


地震で倒壊した柱を現在の状態に復元した英国人考古学者
ハードキャッスル卿の像、後が邸宅



ジョーヴェ・オリンピコ(ジュピター)神殿 テラモーネ

神殿は未完のうちにBC406年カルタゴにより破壊され、地震により瓦礫の山となる
岩にU字型の溝のあるものが見られる、運搬用にロープを掛けた溝

テラモーネ(人間柱)

神殿を支える柱の一部
谷の向こうにアグリジェントの市街地が見える


このテラモーネはレプリカでオリジナルは考古学博物館に展示 (画像クイックで拡大可)


ディオスクロイ(カストール・ポルックス)神殿

ジュピター神殿から少し離れた坂の下に見られる遺跡

  
楽しい昼食    遺跡見学前に

アグリジェントより島を横断してタオルミーナへ 
 
山頂にシチリア島中部にある都市「エンナ」 左崖下を通りタオルミーナへ                        島中央のヨーロッパ最高の峰活火山「エトナ山」