第二十七番札所 金峯山牛伏寺(きんぽうざんごふくじ)
(うしぶせ観音)
松本市内田

松本市の東方、鉢伏山山麓に広大な寺域を持ち、大樹林に囲まれた深山にあり、
信濃33番札所中随一の規模を持つ厄除けの霊場である。
世に名高い牛伏寺大般若経縁起は、善光寺へ納められるはずの大般若経六〇〇巻が
牛伏寺に蔵されていると物語っている




御詠歌  来世にて 死出の山路はよも越さじ 金峯山へ参る身なれば (画像クイックで拡大可)

伝わる所によると天平勝宝7年(755)、唐の玄宗皇帝が信州善光寺に六百巻の大般若経を奉納することになり、 赤黒2頭の牛に経典を積んで運ぶ途中突然寺の前で牛が倒れてしまった。唐の使者達は、 これは寺の観世音菩薩の霊力に違いないと経典を寺に納めて帰ってしまったとのこと。、  

ご本尊 十一面観世音菩薩
ご本尊は聖徳太子自らが彫り安置した菩薩像だそうです


境内には重厚で威厳のある観音堂や朱塗りの大きな仁王門、聖徳太子堂など数多くの堂宇が所狭しと建っている

 
本堂向かいに建つ太子堂(左)と鐘楼                  寺の宝物の仏像が多く納められている「奥殿」 重文クラスが数々


仁王門


経典を運んだ2頭の牛


h19年に再建された惣門   使われている龍の蛙股は約300年前の作

 
庫裡の前の庭も見事


この地を治めていた歴代領主の崇敬を集め多いに栄え、明治初年の廃仏毀釈の時も難を免れ
寺堂を損なうことが無かった為に現在規模と荘厳さを誇っている


鳥居形の冠木門が立つ
山門から良く整備された参道が続く両脇には多くの堂宇や石仏が立ち並ぶ


参道の入口近くに建つ「牛堂」


牛堂には2頭の牛の木像が祀られている
この寺を「うしぶせの観音様」と呼び、厄除観音として信仰され親しまれている

  
寺への入口(パーキング)横に建つ石碑と眼下に在る牛伏寺湖