第二十九番札所 布引山釈尊寺(ぬのびきさんしゃくそんじ)
(布引観音)
小諸市大久保

千曲川沿いに下った大久保地先の諏訪山の中腹にあり、険しい参道を一歩一歩登るごとに、 日常からどんどん遠ざかっていくのが分かり、異界を感じさせる。  この寺の有名な「牛に引かれて善光寺参り」の話は、不信心な老婆がある時白布をさらしていたら突然牛が現 われて布を角にひっかけて走りだし、老婆が慌てて追いかけると不意に牛が消え、気がつくと善光寺に来ていた。 そこで老婆は牛が善光寺如来の化身であると知って不信心を改めた、帰つてきたらその布が岸壁に 掛かっていたというものだが、ここに現われる牛とはいったい何なのだろうか。


御詠歌  望月の 御牧の駒は寒からじ 布引山を北と思えば


観音堂は、正嘉2年(1258)に建立された県内でも3番に古い建物で鎌倉時代の様式を良く残し、
京都清水寺に似て懸崖作りでとても立派です。
ここに立つと眼下に本堂の大屋根や萱葺きの仁王門、遠くには煙たなびく浅間山、
白銀の帯のような千曲川が望める

  

 
ご本尊  聖観世音菩薩

 
朱塗りの堂内は参拝者の奉納した絵馬や飾り物が  舞台からの眺望は最高


千曲川畔道路より見上げる岸壁には白布を広げたような縞模様の崖が見える

 
    登り口(信濃三十三番札所中一番の難所)   


何度も訪れても急坂には苦労する

  
馬岩                                          牛岩


切り立った岸壁の中の参道には、西行法師が修行した穴、善光寺に通ずる穴、
馬岩、牛岩等々伝説のある穴や岩が数多くある  参拝後の下り道

  
参道右にの王門は観音堂を仰ぎ見る位置にあります     ここからは登れない

 

 
本堂前を通り観音堂へ
長い歴史を感じさせる幾つもの堂宇や石仏が点在している。




急な坂道を登りつめた正面には大きな本堂    観音堂より見た本堂

   
      観音堂に通ずる路は岩を刳り貫いて作られている

  

  

  
帰りの急坂、気を付けて・・・・  濡れている日は危険